CawaraVin BASE ~自然派ワインのセレクトショップ~

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2022/02/13 07:00

【アデレードヒルズのシンデレラワイナリー】

海洋生物学者(専門は海草)というユニークな経歴をバックグラウンドに持つジェントルフォークのギャレスベルトンはワイナリー創設2年目に南オーストラリア州で開催される国際ワイン品評会「HOT100」で突如出現した彗星の如きシンデレラ生産者。
並み居る強豪を押し退けて最優秀ワインに輝き、オーストラリア中に衝撃を与えた若き才能です。
ルーシーマルゴーで2代目アシスタントとして確かな経験を積み、多くを吸収したギャレスのワインは今後ますます目が離せません!

※下記、インポーター(ワインダイヤモンズ)様情報

ジェントルフォーク / 南オーストラリア州 / アデレードヒルズ

・ブロッサム 2018

品種:ピノノワール
過去数年に渡り複数の品種をブレンドして醸してきたキュヴェですが、2018は彼が新たに手に入れたNorton Summitにある25年樹齢のPinot Noir100%。全房発酵100%、マセラシオンもほんの僅かしか経ていないガブ飲みスタイルです。Gareth曰く「ストローで飲んでも平気な位に、踊る様なスタイルだよ。ずっとこんなワインを作りたかったんだ。」そうです。

・ヴァン・ド・ソファ 2018 / ジェントルフォーク

品種:ピノ ノワール、カベルネ・フラン、ゲヴェルツトラミネール

「家族や仲間達とソファに寝そべりながら飲みたいワイン」をテーマにGarethがこのキュヴェを作る様になって4ビンテージ目となります。

今回はPinot Noir/Cabernet Francが50/50。
但しGewurztraminerの皮をバケツ数杯入れて混醸したそうです。

ちょっと濃いめのロゼワインと言えば良いのでしょうか、ほんのりとバラの香りが漂うフィニッシュが最高にチャーミングです。

「このワインは人を開放的にしてくれるんだ」
「それはまるで人をウキウキした気分にさせてくれる春みたいにね」

・バスケット・レンジ レッド 2018

品種:メルロー70%、カベルネ・フラン30%(バックラベルにはメルローとしか表記していません)。

実はこれ、同地最古のワイナリーであるBasket Range Wine【バスケット レンジ ワインズ】から収穫したフルーツ。数年前からGentle FolkでSholto Broderick【ショルト ブローデリック】がオーガニックでの畑運営に関してGarethの元で勉強する事になった縁で、彼らの畑からボルドー系のフルーツを分けて貰える様になった為、数年前まで作っていたキュヴェGnomes【ノーム】を思い起こさせるワインを再び作ったという訳なのです。

ベリーの印象が強いSholtoのワインと比べると、プラムやベリーの個性もあるんですが、スパイスや土のニュアンスが強く、より大人の飲み物という感覚が強いですね。Gnomesっていうキュヴェもそうだったんですが、5年以上は優に熟成するでしょうし、それでいて現時点でもエレガントでみずみずしさがあり、BordeauxというよりもLoire的な印象を受けます。
Merlotは除梗、Cabernet Francは全房。「冷涼なBasket Rangeで育ったMerlot/Cab.Francだからこそ意味があるんだよ」とGareth。熱波が襲う他エリアとは一線を画す美しいテクスチャーがたまりません。

・ファーザーズ ミルク 2018

品種:ピノノワール

敢えて余り多くは語りたく無いのですが、お隣の家に住んでいる、いや今は住んでいたと言う方が正しいのでしょうか、Ochota Barrels【オコタ バレル】のTaras Ochota【タラス オコタ】との共作Pinot Noir。お互いが1樽ずつ作ったPinot Noirをブレンド。
2人が共同経営していたピッツェリアLost in Forest【ロスト イン フォレスト】では樽から直接提供していた、唯一のSO2フリー ワインでした。

・ヴィレッジ シャルドネ 2020

品種:シャルドネ

自社畑Scary Gully【スケアリー ガリー】、Ashton【アシュトン】に契約畑であるPicadilly Valley【ピカデリー ヴァレー】の3ヶ所から収穫されたフルーツのブレンド。ホールバンチ プレスの後にステンレスタンクへと移動、ジュースが大まかな沈殿物を落ち着かせた頃合いでフードレとフードレとパンション2種の大きさで用意した古いオーク樽へと移動。熟成を含めて10ヶ月の古樽野生発酵で醸されています。更に別の古樽へと移動させラッキング。4ヶ月程寝かせてからボトリングされています。

Chablis的で明確なガンパウダーのファーストノーズ。塩味があり、キラキラとした輝きを感じさせる美しいミネラル ノート。シトラスのフレーバーはありますが、シャイで奥行きの中に潜んでいます。とても良いChardonnayの典型的な姿であり、Adelaide Hills【アデレード ヒルズ】の中では異質とも言える硬さを持っています。この土地で生まれるChardonnayはいつもパイナップルの様な明るい果実を感じさせるのですが、このワインは媚びたアロマが無くストイックですね。

実に良質。熟成のポテンシャルも大いに感じさせてくれます。